第30話:心が動いた日

中途半端 絵本

僕は朝からぼんやりしていた。特に理由はないけれど、何となく気が乗らない。
今日はそんな日だと思っていた。

歩き慣れた道の途中、小さな音が耳に入る、どうやら隣の家から誰かがピアノを弾いているらしい,,,

ふと立ち止まり、その音に耳を傾けた。
きれいな音でも上手な演奏でもない」でも、なんだか不思議と心が落ち着いた。

いいな」って思っただけ。でも、その
いいな」が、なんだか嬉しかった。
少しだけ、心が軽くなると同時に温かい気持ちにつつまれた。

何かを始めるきっかけなんて大げさなものじゃないのかもしれない 」 こうして、何気なく心が動いた。 それだけで十分だった。

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