夜の街、人混みのネオンが光る交差点で僕は足を止めた。
胸の奥に、ずっと引っかかっているものがある。
「 もし、あの時にやっていたら,,, 」
挑戦せずに諦めたこと、その選択が正しかったのか今でも分からない。
ふと、カフェの窓際に座る一人の男が目に入った。
何かに思いふけ、迷っているような表情でどこか昔の自分に似ている気がした。
「 やった後で後悔するのと、やらないまま後悔するの、どっちが辛いんだろう? 」
僕はふと、自分に問いかける。
過去の記憶がよみがへる。
やったことで失敗し、後悔したこともあった。
でも、不思議とその後悔は、今では笑い話になっている。
「 たしかに、辛かったけど ,,,,, やって良かったと思えることもあった 」ふと、胸の奥が軽くなる。
再び交差点を見つめる。
行くべき道は、自分で決めるしかない。
「やらなかった後悔は、いつまでも消えない。でも、やった後の後悔は、いつか経験に変わるかもしれない」
僕は深く息を吸い込み、一歩を踏みだす。
夜風が高ぶった心と体を心地よく癒してくれた。
先のことは分からない ,,,,, でも、歩き出さなければ何も変わらない。
「 やるか、やらないか。後悔するなら、進んだ先で後悔したい 」
迷うなよ、そう自分に言い聞かせ、夜のネオン街へ消えていった。