第20話:迷うことも前進

中途半端 絵本

霧がかった山道、僕はどちらへ進めばいいのか無意識に立ち止まる。
視界がぼんやりとしており、道の先が見えない。「どこへ向かえばいいのだろう…」

不安が胸を締めつける。

ゆっくりと、一歩を踏み出す。
足元の小石を蹴飛ばし、湿った空気の匂い、五感を研ぎ澄ませながら慎重に歩く。
「 この道で合っているのか? 」
確信はないが歩みを止めなければ何かが見えるはずだ

霧の中、かすかに木の隙間から光が差し込む。

不安だった足取りが少しずつ軽くなっていくのを感じた途端、急にお腹が空きだす。先を急ぎたい気持ちだが、弁当を食べよう ,,, 進んでいる限りいつか霧は晴れる

ふと、霧が少しずつ薄れていくのを感じた、目の前には穏やかな景色が顔をだす。

進んで、よかった

振り返ると、霧の中に続いてきた道がうっすらと見える。迷いながらも歩いてきた自分を、少しだけ誇らしく思う。

山道を抜けると、広がる青空と美しい景色。

弁当の時間も無駄じゃなかったんだ 」と思えた時、また新しい道が開けていく気がした。

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