第12話:勇気を持って失敗する

中途半端 絵本

夜の街。 僕はネオンに照らされた静かな通りを歩いている。 少し肌寒く、風もある。

失敗は怖い ,,, でも何もしないじゃ何も変わらない

僕は自分に言い聞かせるように、静かにつぶやく。

これまで、僕は失敗を恐れて多くの機会を逃してきた。 友人との約束、仕事の挑戦、恋愛も「上手くいかなかったらどうしよう」という思いが先走る。

「また失敗し、笑われ、 嫌われるんじゃないか?」心の中の不安が僕を縛り付けていた。

しかし、何となく見た映画の言葉が、僕の心を熱くする。

失敗は挑戦した証だ

その言葉に勇気をもらい、僕は小さな一歩を踏み出す。 まずは、以前から興味のある街角のライブハウスに行き演奏しようと思い、足を運ぶ。

ライブハウスのドアが開いた瞬間、心臓が大きく動いた! 知らない人たちが集まり、音楽に耳を傾けている。

僕の出番まで大分先だったはずなのに、もう次の出番にまで迫る。ガクッ  ガクッ

演奏が始るが良い出来とはほど遠い、音を外し歌詞を間違えグダグダで終える。でも、観客は温かい気持ちを送ってくれた。

失敗した。でも、なんだか清々しい

僕は、失敗することが終わるのではないことを初めて悟った。

ライブが終わり、外に出て、夜空に輝く星が僕を迎えた。

失敗しても、またやり直せばいいんだ

僕はゆっくりと夜の街を歩きながら、次はどんな挑戦と失敗をしようかと、胸を膨らませた。

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