第11話:静寂の力

中途半端 絵本

僕は都会から逃れるように自然豊かな場所へ足を運んだ。 木の間をかき分け、耳に入るのは鳥のさえずりと風の音だけ。

ここなら、自分と向き合えるかもしれない… 僕はゆっくりと、深呼吸をした。

日々の忙しさに追われ、周囲の期待やプレッシャーに押しつぶされそうになっていた。 SNSや仕事、友人関係ですらどこか息苦しさを感じていた。

何をしても満たされない…自分がどこに向かっているのかわからない…

静けさの中で、今まで避けてきた感情や悩みが、ふと顔を出す。

僕は、川のせせらぎの音に耳を傾け、目を閉じる。

何も考えない時間を持つのも悪くないかもしれない

何も求めず、ただ自然と一体になるような感覚を楽しむ。 草の匂い、肌に触れる風、足元の土の感触すべてが心を解放していく。

ふと、森の中にひっそりと咲く小さな花に目が留まる。

こんなに美しいものが、誰にも見られずに咲いているんだ…

その花は、誰に見られなくても、ただ自分らしく咲いていた。

僕も、誰かの期待に応えるためじゃなく、ただ自分らしくいればいいのかもしれない。

僕は、心の中のざわつきが静かに消えていくのを感じた。

静寂の中で、自分の本当の声が聞こえる。

何も変える必要はないただ自分を受け入れありのままの自分でいればいい

僕は、穏やかな表情で自然の中を歩き出す。

この静けさが自分を支えてくれる

僕は改めて、自然、地球に生かされている事を実感し、また大きく深呼吸をした。

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