第3話:1ミリの変化

中途半端 絵本

 

朝の光が街を照らす。
僕はいつもと同じ道を歩き、いつものカフェに向かう。

最近、何も変わっていない気がする…

ギターの練習は続けているが、上達している実感がない、当初は続けようという思いから初まり、小さな一歩でもいいと思っていたけど「 このまましてても意味があるのか​​ 」と考えてしまう,,,

僕はカフェのカウンターに座りコーヒーを飲む、店員さんがいつもと同じように「いってらっしゃい」と声をかける。

この日々に、何の意味があるんだろう?

ギターを弾いても、すぐに上達するわけじゃない、何かを続けても、大きな変化があるわけがない。「 やっぱり、僕には… 」ため息をつく。

歩き慣れた道、ふと道端の小さな花が目に入った!

この花、前からあったっけ?

その他に、カフェの店員さんが少し髪型を変えていることに気づく,,,  もしかして「何も変わっていない」と思っていたのは、僕がそう思いこんでいたからだった。

空がオレンジ色に染まるころ、僕は歩きながら思う。

同じことの繰り返しの中にも変化はある 』それは、すぐには気づけない小さいものかもしれないが、いずれそれが重なって大きな変化に続いていくと。そう信じて ,,,

夕暮れの街を、僕は少しだけ胸を張って歩きだす。

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