僕は、長い橋の前にいる。
目の前には一直線に続く道。
「この橋を歩いて、渡る意味はあるのだろうか?」
ふと、そんな考えがよぎるが、それでは何も変わらない気がした,,,
歩きだしてしばらくすると、足が重く感じてくる。
「まだ半分も来ていないのか…」戻るも進むのも同じくらいの距離。
風が強くなり、心が揺れる。 「 このまま進むべきなのか…? 」不安が頭をよぎる。
ふと立ち止まり、橋の下を見下ろす。
川の流れは止まることなく続いている。
「 流れる水は迷わない。ただ進むだけ 」
息を深く吸い、また歩き出す。足取りはさっきよりも軽くなっていた。
遠くに出口が見え始め、 ここまで来たんだ と、つぶやく ,,, 途中でやめていたら、この景色は見えなかった。歩き続けたからこそ、今この景色が目の前に広がっている。
「 あと少し、もう一歩だけ 」
ついに橋を渡り切った。
振り返ると、さっきまでいた場所が遠くに見える。
「最初は長く感じたけど、歩けばちゃんと前に進み、辿り着く」進み続けることでしか 見えない景色がある。そして、その景色がまた、新しい人生を生みだしていく。