第22話:本当に’今’しかできないこと

中途半端 絵本

僕はカレンダーを見て呟く、もう今月も終わるのか …  あっと言う間に時間が流れていくのを感じていた。「また来月にしよう」「落ち着いたらやろう」そうやって後回しにしたこと、いくつあっただろう?

ふとスマホを開くと、友人とのやりとりが目に入る。「 今度ご飯行こう 」「 落ち着いたら連絡するね 」でも、いつの間にかそのままになっている。
本当に ‘今’ じゃなくてもいいのかな… 」なんだか、胸に引っかかりを感じる。

ふと外を見ると、季節が少し変わっていることに気づく。「 もうすぐ桜が咲くのか… 」
そういえば、去年も「 来年こそはゆっくり花見がしたい 」と思っていた。でも、また同じように過ごしてしまう気がする。

桜は 来年 ‘も’ あるかもしれない。でも ‘今’ の桜は、今年しか見られない

スマホを閉じスケジュール帳を開く。
今できることって、何があるだろう?
久しぶりに友人に連絡しようか、行きたいと思っていた場所へ行ってみようか、やりたいと思っていたことを今からでも始めてみようか,,,,,

空を見上げると、夕焼けが広がっていた。
 『今しか見られない景色が、たくさんある』そう思ったら、なんだか少し心が弾んだ。

足取りが軽くなった僕は、そっとスマホを手に取り、心の思うままに歩みだす。

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